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2022-05-13
N高校では,沖縄県の条例(!)にともとづき,特段の理由がないかぎり,在学中に一度は本校で対面授業を受けなければならない。
本校に行くのは,原則として二年次だ。しかし昨年は,忌まわしきCoVID-19の感染が拡大したため,本校行きは叶わなかった。
今年度,前期スクーリングを申し込むとき,フォームに「本校」という選択肢を見つけたため,衝動的に申し込んでしまった。(留意:私の場合は,今年本校に行くことについてあらかじめ家族と合意していたので,問題をひきおこさなかった。しかし,かなりの費用や時間がかかり,場合によっては飛行機やホテルなどの予約が必要なので,事前に保護者にご相談されることをつよく推奨する。憧れの──ではない可能性が高い笠井先輩からのアドバイス)
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本校が沖縄にあるといっても,那覇空港に直結しているわけではない。伊計島にあり,空港からは,バスまたはタクシーを使って行くことになる。ここでは,バスとタクシーを使ったルートを紹介する。この経路の正確性やわかりやすさ,運賃の安さ,安全性などにかんして,筆者は,明示的にも暗黙にも責任を負わない。もちろん,「意地悪な笠井先輩のせいで一週間遅刻しました」などど先生に言っても,(私は退学処分になるかもしれないが)自身の遅刻は免責されないので,経路にかんしてはご自身の責任でご判断いただきたい。
那覇空港からモノレールで旭橋駅まで移動し,駅と直結している那覇バスターミナルから路線バスに乗る。1時間以上乗車したあと,JA与那城または屋慶名バスターミナルで降り,そこからタクシーを利用する。私と同級生は,この経路をとおった。
N高校,またはS高校のスクーリングに参加したことのある方なら,キャンパスの雰囲気を知っているはずだ。高校とは思えないほど静かで,ほとんど話し声の聞こえないあの様子。
おそらく,生徒のだれかが学校に対して指摘し,改善案を出したのだろう。今年度からスクーリングの仕組みが変わり,生徒同士の交流をうながす催しがくわえられた。
しかしそれにしても,沖縄の本校はアットホームな雰囲気だった。週5日コースで通いたいのだが,残念ながら,本校に通学コースはない。
N高校をあつかった書籍「ネットの高校、はじめました」(ISBN 978-4-04-105476-5)によれば,本校の場は「生徒が安心できるようなところ」になるよう設計されたという(申し訳ないが,じっさいの本が手もとにないので,正確なことを述べられない)。
忌まわしきCoVID-19のせいで,N高校の先生方も,生徒に思うように向き合えなかった。それでも,アットホームで安心できる雰囲気をつくりだしていた。
さきにアットホームな雰囲気だと書いたが,本校スクーリングでは普段のスクーリング以上に,友人をつくる機会が多い。学校が宿泊施設を斡旋しない通学型スクーリングとはいえ,近隣のホテルであるAJリゾートアイランド伊計島にはN高生がたくさん泊まっている。
昼休みに近くの売店に出かけるときも,友達づくりの機会となる。これから沖縄伊計本校でのスクーリングに参加される方は,ぜひ,たくさんの友達をつくってほしい。
本校スクーリングに参加するさいには,連絡先を交換するための手段をあらかじめ用意することを強く推奨する。なお,私はスクーリング2日目にしてすべての名刺を切らしたうえ,小説もすべて配りおえてしまった。
その後は,自分のウェブサイトのQRコードをスマートフォンの画面に表示させることで対応した。ウェブサイトからはメールアドレスとXMPPアドレス(Jabbar ID)にアクセスできるほか,私の本名が正確な漢字で載っていて,それを校内Slackの検索窓に貼り付ければ,ただちに私の情報にたどりつける。
もっと名刺をたくさん印刷してくればよかったと,少し後悔している。
なお,Slackの場合は,LINEやカカオトーク,Facebookのような「友達」という概念がない。もともとひとつの組織で使うためのものなので,組織(ここでは,N高およびS高)ぜんたいが「友達」といっていいのかもしれない。プロフィール名や自分の運営しているチャンネルの名前を,初対面の学友がすぐに入力できるか,いまいちどご確認ねがいたい。
スクーリングの目的は,厳密にいえば,対面で授業を受けることである。授業というと義務的でおもしろみのないものを想像しがちだが,N高校の授業はおもしろいうえに,とてもわかりやすい。
さすがネットの高校だけあって,授業ではプレゼンテーションソフトを活用している。ひとつ残念なところをあげるなら,先生方の使っているオペレーティングシステムやプレゼンテーションソフトがプロプライエタリであること。LibreOfiice Impress
などの自由なプレゼンテーションソフトがあるし,Trisquel GNU/Linuxという自由なオペレーティングシステムがあるので,ぜひ,自由ソフトウェアへの切り替えをご検討いただきたい。